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JBA NEWS 6月号SEMINAR記事
第72回JBAビジネスセミナー
リーン・シックスシグマディストリビューション
4月23日 於:ホリデーイン・トーランス
第72回ビジネスセミナー

去る4月23日、ホリデーイン・トーランスにおいて「リーン・シックスシグマ・ディストリビューション」と題したセミナーが開催された。無駄とエラーを削減し、品質、サイクルタイム、収益を最適化させた画期的な改善手法であるシックスシグマに、ディストリビューション改善のためリーン手法を応用させた「リーン・シックスシグマ」について、マリンディ・コンサルティング・グループ代表のジョセフ・ムガさんが説明した。当日は1 0 0名以上の参加者が集まり、関心の高さをうかがわせた。ここでは、その一部をご紹介する。

100万分の4以下の欠陥

シックスシグマはビジネス戦略ですシックスシグマとは、統計という事実に基づいたマネージメントプロセスです。プロセスに欠陥が生じると損失に繋がります。プロセスをいかにコントロールするかが重要で、シックスシグマを用いると改善するだけでなく、コストの削減も実現します。シグマ(σ)は、ギリシャ文字で標準偏差を意味します。プロセスおよびデータにどれほどの偏差が含まれているのかを統計的に表したのが標準偏差です。シックスシグマを達成すると、9 9 . 9 9 9 7%の確率でエラーのない運営ができます。

アメリカの企業は、ほとんどがスリーまたはフォーシグマで運営していますが、これは言い換えると総収入の2 5%に欠陥があるということになります。欠陥が発生すると修繕に時間を労するだけでなく、アンハッピーなカスタマーを作り出してしまいます。シックスシグマだと1 0 0万分の4以下の欠陥を達成したということになり、航空会社の安全基準などはシックスシグマにあたります。一方、バゲージの紛失は1 0 0万に3 5 0 0の割合で起こっていますので、シックスシグマとはかけ離れています。

シックスシグマのターゲットエリアは4つあり、@顧客の満足度を高める、Aサイクルタイムを削減する、B欠陥を削減する、Cトータルコストを削減する。シックスシグマでは顧客を第1に考え、事実やデータに基づいてより良い解決法を見つけ出します。商品を長く保管すればするほどコストがかかるわけですから、サイクルタイムを削減することも重要なのです。シックスシグマは企業のビジネスプロセスを分析しますが、それは品質主導ではなく、ビジネス主導なのです。

シックスシグマは1 9 8 0年代初期にモトローラによって開発されましたが、その8年以上前よりアメリカで確立されたマネージメントサイエンスや日本で開発されたクオリティーコントロールのコンセプトなどによって温められてきました。G Eのジャック・ウェルチは、シックスシグマを導入することにより多大な利益を生み出したことで名を馳せましたが、他にもジョンソン&ジョンソン、アライド・シグナル、アメリカン・エクスプレス、サン・マイクロシステムズなどがシックスシグマによってポジティブな結果を生み出しています。

無駄と欠陥をゼロに

次にリーンについてお話しましょう。リーンにはさまざまな定義がありますが、キーはタイプの無駄をなくすことです。過剰在庫、無駄なフロアスペース、無駄な作業など。リーンの基本的な目標設定は、トヨタのクオリティーコントロールであるトヨタ・プロダクション・システム(T P S)であると言われています。リーンで焦点となるのは、@無駄の削減、Aコストの削減、Bサイクルタイムの削減、C作業プロセスと在庫の削減、Dワークフローのデザイン、E工場と生産ラインのバランスです。

リーンは無駄の消失とプロセスのスピード化により価値を作り出すことに焦点があり、シックスシグマは偏差をなくし欠陥を削減することに焦点を置いています。リーンとシックスシグマは2つの異なったコンセプトで、この2つを組み合わせることにより、スピード(無駄のゼロ)と品質(欠陥のゼロ)を最適化できるのです。

リーン・シックスシグマは3つの重要な構成要素で成り立っています。@既存のプロセスをD M A I C(Define, Analyze, Improve andC o n t r o l)を使って改善すること。D M A I Cは事実に基づいて問題解決を図る方法論です。A D F S S(Design for Six Sigma)を使って顧客の要望に対するプロセスをデザインすること。D F S Sは強固でシステマティックな改善方法論で、特定のシックスシグマのツールと測定基準を使ってプロダクト、サービス、プロセスをデザインします。Bシックスシグマによる改善を維持するためのプロセスマネージメントを制度化すること。毎日のビジネスや企業パフォーマンスをリアルタイムで測定、モニター、分析するプロセスチームを使って、企業規模でのプロセスを管理します。

シックスシグマはビジネスのボトムラインに直接インパクトを与える重要な問題を修正し、無駄を削減あるいは消失させることによって収益に還元させます。シックスシグマは理論ではありません。不可欠なプロセスや重要事項を定義、分析、改善、管理するのです。シックスシグマはトレーニングプログラムでもありません。企業のあらゆるレベルにおけるビジネス戦略なのです。シックスシグマのプロジェクトは、投資にも大きなリターンを生み出しています。たとえばG Eでは、1 9 9 6年には2億ドルのコストに対して1億5 0 0 0万ドルのリターンだったのが、1 9 9 7年には4億ドルのコストに対して6億ドルのリターン、1 9 9 8年には8億ドルのコストに対して1 0億ドルのリターンを計上しています。シックスシグマはマネージメントの運営に変化をもたらし、結果を生み出すための考え方やプラニング、実行方法などに対する新しいアプローチを促します。DynCorp 2003

キーポイントは完璧な実行

I S O 9 0 0 0は、ドキュメンティングやシックスシグマのプロセスマネージメント・システム維持において非常にすばらしい媒体です。言い換えると、I S O 9 0 0 0は、シックスシグマを有効に作用させる手助けをするのです。I S O 9 0 0 0とシックスシグマは異なった目的を持っています。シックスシグマが戦略であり企業パフォーマンス改善の方法論であるのに対して、I S O 9 0 0 0は品質管理のシステムで、両方とも重要で不可欠なものです。I S O 9 0 0 0は企業の絶え間ない改善プロセスを必要としますが、具体的なプロセスの内容までは教えてくれません。シックスシグマはプロセス改善のための方法論を提供します。

それでは、リーン・シックスシグマの方法論を紹介しましょう。DはD e f i n e、問題定義です。シックスシグマを始める段階で、問題をきちんと定義することはとても重要です。まず、企業や部署の大問題を明確にし、次にいくつかのさらなる問題を選択します。定義する過程ではマッププロセスを使うと問題に対する理解や問題を突きとめるのに役立ちます。
MはM e a s u r e、測定です。現在のパフォーマンスの基準になるデータを集め、許容範囲を決定します。ツールとしてはプロセスマップ、原因と結果の図表またはマトリックスなど。測定を始める時には、C T Q(Critical to Quality)に影響を与える重要な内部プロセスを最初に識別します。C T Qは、投資家が求めているものなのです。AはA n a l y z e、分析です。作業仮説を公式化し、統計的にテストして、どの要因が結果に重要な決め手になっているのか決定します。いくつもの作業仮説を開発し、なぜ欠陥が出るのかを理解し、原因になっている理由を分析します。IはI m p r o v e、改善です。分析の結果識別された根になっている原因をもとにプロセスを変更します。それぞれのプロセスで予想された結果が実際に出てくるかテストすることが大切で、希望するレベルに達するまでには、何回にも分けてテストする必要があるかもしれません。

CはC o n t r o l、管理です。導入されたシステムを持続させる段階で、鍵になるツールはK P I s(K e yPerformance Indicators)、コントロールチャート、長期にわたる適応考察です。アメリカはもはや工業国ではありません。ディストリビューション国なのです。ディストリビューションセンター、ウェアハウス、調達およびサプライアーのマネージメント、在庫管理、運輸管理などが重要で、バリューは底辺で作り出されると同時に欠陥もそこで生じるのです。リーン・シックスシグマは人々のプロセスで、成功させるキーポイントは、いかに実行に移すかです。もし完璧に実行できないのであれば、どんな戦略を立てても無意味になってしまいます。
会場には約100名もの人が詰めかけた

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