JBA 南カリフォルニア日系企業協会 - Japan Business Association of Southern California

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株式会社みずほ銀行
ロサンゼルス支店 副支店長
齊藤 尚章さん

1967年東京都生まれ。91年に早稲田大学政治経済学部卒業後、日本興業銀行(現・みずほ銀行)に入行。海外直接投資支援部署、都内支店営業などを経て、2000年より7年間ニューヨーク駐在。日本帰国後、10年から14年までインド駐在。14年3月より現職。

タフで多様性に富んだ インドから、ここLAへ

 うまくいかないところから結果を出していくインド駐在

今回が3度目の海外赴任です。ニューヨーク駐在の後、2010年からはインドへ。ニューヨークは家族も一緒でしたが、インドは単身赴任でしたから、今4歳になる下の子どもとは、ほとんど一緒に住んでいないんです。お父さんは気楽ですけれど、妻は大変だったと思います。インドでは銀行は月曜日から土曜日まで開ける決まりで、週休1日の仕事漬けでしたから、その意味では単身赴任で良かったです(笑)。

ロサンゼルスに赴任になって良かったですねとよく言われるのですが、インドも結構面白かったんですよ。インドはカースト制度もありますし、大きい国で色々な民族がいて公用語も10以上あります。その混沌の中で、インド人は子どもの頃からもまれていますから、一般的に自己主張が強く、非常にタフです。そういった個性の強い人たちを相手にして、日本法人の支店として日本と同じプロセスで仕事を進めることを期待されているわけです。チャレンジングでしたね。

現地に進出している他の日本企業も同様の環境の中で、事業を進めていました。そういった駐在の人がときどき「OKY」と言うんですよ。言葉は悪いですが「お前が来てやってみろ」の略で、日本なら簡単にできることがインドでうまく進まず、本社から責められたりすると、思わずそう言いたくなる場面があるわけですね(笑)。インドは言葉では説明しきれない、行ってみないと分からないものがあるという実感です。

しかし考えてみれば、日本の方法でスムーズにいかないのは当然です。日本は人口で見れば全世界の60分の1程度で、国土面積となればさらに少ない。その日本の「スタンダード」が、世界でもスタンダードとして通用するわけはないですよね。日本の期待が通用しないチャレンジからスタートして、所期の結果を出すのは、非常にやりがいがあることでした。

その一方で、インドは極めて多様性に富んでいますから、違いがあって当たり前というのが一般的な感覚で、人に合わせることもなければ合わせてもらう必要もなく、自分としても素でいられてとても気楽でした。

家族が合流し始まるロサンゼルス生活

ロサンゼルスに来て最初は本当にそんなに良い所かな?と疑問に思ったんです。通勤はなかなか大変だし、湿潤な土地から来たので、乾燥や日差しにも参りました。3カ月経って、ようやくここの環境には慣れてきて、涼しくて過ごしやすいのがいいなと思い始めているところです。

実は、まだロサンゼルスのことをよく知らず、休日は仕事の関係のゴルフで終わってしまうことが多いのですが、できたら、ここでしかできないことをしてみたいですね。まずは、サーフィンをやってみたいと思っています。最初から乗れるわけもないので、どこかで教えてもらおうと思いながら、さてどこで習えばいいのかなと。

来月には家族もやってくるんです。単身赴任が長いので、家族と一緒に暮らす生活のイメージがまだ描けていないのですが、家族は楽しみにしてくれているようです。地縁のない土地での単身赴任だと単調な生活になってしまうんですよね(笑)。子どもを現地の学校に入れて、妻が友人を作ってくれて、横のつながりや情報交換ができれば、土日の過ごし方もバラエティーに富んだものになると期待しています。

2010年から14年までインドのムンバイに駐在。写真は訪ねて来た父親とタージ・マハルの前で

2010年から14年までインドのムンバイに駐在。写真は訪ねて来た父親とタージ・マハルの前で

=COMPANY INFO=
みずほ銀行◎みずほフィナンシャルグループに属する都市銀行。2002年に第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の分割・合併により誕生。13年にはみずほコーポレート銀行と合併。世界35の国と地域にネットワークを展開。

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