学習する組織のポイントは2つあります。1つは、今までの仕事を通じての教育(On the Job Training)で、これは、知っている人が知らない人に教える、教え込むというものです。これは大変に重要なことではありますが、この方法だけでは組織における革新的な思考を創造することは難しいのです。初めて遭遇する課題や問題に対処する場合は、知識を教え込むだけでは不可能であり、仮説を立て、検証し、実践をするというサイクルを回すことが必要です。そして、実践をして失敗をした場合、単に実践の検証をするのではなく、仮説前提から考え直すこと、新たな仮説を設定し、検証、実践のサイクルを回すことが重要になります。これが2つ目のポイントです。このことを、仕事を通じての気づき(On the Job Learning)と呼んでいます。大手コンビニチェーンにおいて、場所や天気や季節などの様々な要因から品揃えを法則化する点は、このOJLが機能していると言えるのです。型にはめられた防衛的な定型業務や、長年働いてきた熟練技能者などの無気力業務、自己防衛から発生する業務思考は、間違いなくこのOJLを妨げると考えられます。
リーダーシップとは何でしょうか。日本語に訳すと「統率力」とか「統治能力」のような意味であるかと思いますが、1番言い当てている言葉は「影響力」であると思います。経営者だけでなく社員を含めた全員が、目標を達成するための影響力を持って、いかに早い対応をする会社を作っていくかが必要になってきます。
このために必要な4つの目標観があります。「思考の箍たが・殻を破るための自己理解」「革新的なアイデアを創出するための技法」「革新的なアイデアを収束し、実践に結びつける思考能力およびプレゼンテーションスキル」「革新的な思考を発揮するとともに、他社の革新的な思考も活用できるリーダーシップ」です。こういった革新的なアイデアを深めたり習得したりすることが不可欠となってきます。新しいアイデアが出た時に反応することと、アイデアを研ぎ澄ますことが必要になってくるのです。たとえ新しいアイデアが出ても、トップに伝わらない組織では革新的な飛躍をする会社は作り上げられません。これは蒸気機関車と新幹線に例えられます。蒸気機関車はひとつのエンジンが各車両を引っ張るのに比べ、新幹線は各車両にエンジンがついており、列車全体で走るから速く力強く走れるわけで、会社も同じです。会社や社員全員で走る組織を作ることは、継続的で革新的な会社の経営につながるのです。