JBA 南カリフォルニア日系企業協会 - Japan Business Association of Southern California

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2020/7/16

企画マーケティング部会 第225回 JBAビジネスセミナー報告「新型コロナウイルスの影響と ITの活用」

去る6月12日、コロナ禍中とアフター・コロナにおける業務を効率化するためのIT活用をテーマに2回目のウェビナーを開催した。

高木伸さん
[講 師]
高木伸さん

日立ソリューションズの研究開発本部を経て、2007~13年までHitachi Solutions America、13~18年まで日立ソリューションズのグローバル事業本部勤務。18年よりHitachi Solutions AmericaのDirector Business Developmentに就任。

リモートワークの増加とメリット

 セミナー前半の講師を担当した高木さんは、まず今回の新型コロナウイルスのパンデミックでワークフロムホームが加速化している現状から説明した。「2020年4月頭の数字で、在宅勤務の人数が米国の就業者の62%、約7000万人に上っています。3月中旬の31%から実に倍増しているのです。これにより、ウェブ会議システムが注目を集めています。今や飛行機に乗って出張して実際に会うのでなく、「Zoom」などのウェブ会議システムで会議をする時代となったのです。オンサイトの仕事も、今回のコロナ禍を契機にリモートに切り替えられています」。
 「Zoom」利用者数は、19年の12月には1日1000万人だったのが、20年3月には2億人、4月には3億人に急増した。この状況を受け、効率的なリモート会議の運営について高木さんは次のようにアドバイスした。「1回の大人数の会議から複数の少人数の会議の形態に変更していくことが有効です。目的と期待するアウトプットを事前に共有し、ツールとテンプレートを用意しておくことで効率的に進めることができます。また、参加者の映像の背景を同一にする(アプリを利用)ことで一体感を醸成するのもいいと思います。カメラは常時オンにしておきましょう。人を見ること、また人に見られることで理解を促進することができ、責任感と集中力もアップします」。
 また、リモートワークの利点と今後については、「勤務時間が(コロナ前)8時間だったのが、リモートに変えることで11時間になっています。前よりも仕事に集中できるだけでなく、(リモート会議の活用で)出張経費を使わずに済むのでコストを削減できます」と話し、リモートワークにシフトする企業として、Microsoft、Amazon、 Twitter、 Box、 Google、 Facebook、 HITACHIを挙げた。

阪本真悟さん
[講 師]
阪本真悟さん

日本マイクロソフト入社後、製造業向けにデータ分析基盤を活用したシステムの技術支援などを担当。2018年より、米国マイクロソフトに転籍し、マイクロソフトのクラウド基盤「Azure」のData & AI関連のサービスを使ったシステムのアーキテクチャデザインや技術コンサルティングに従事。

クラウド、AI、VRを試してみる

 続いて、Microsoftの阪本さんがセミナー後半を担当した。阪本さんがテーマとしたのは、「場所に依存せずに社員のコラボレーションをどう実現するか?」と「コストの削減、社員の生産性を最大限に上げるために何ができるか?」の2点。その目的のために活用が推奨されるのがクラウドサービスだと阪本さんは続けた。「MicrosoftはAzureというクラウド環境を提供しています。そもそもクラウドとは何かと言うと、ハードウエアを購入することなく、必要な分だけソフトウエアやデータが利用できるサービスです。小規模から始めて必要な分を拡張していけばいいのです。Microsoftでは250以上のサービスをクラウドで提供しており、コロナの影響で需要は増大しています」。
 さらに多くの企業で導入が推進されているAI(人工知能)が、いかに進歩してきたかを、阪本さんは次のように具体的な数字を挙げて紹介した。「Microsoft AIのデータを紹介します。視覚に関しては、AIの2016年の時点で物体認識の正答率が96%に達し、人間のレベルに到達しています。会話では、2017年には会話認識のエラー率が5.1%と、これも人間レベルに到達、翻訳の品質は中国語から英語への翻訳が2018年3月時点で69.9%です。読解力テストの正答率は2018年1月に88.5%に達しています。AIの顔認識も非常に精度が高くなっています」。特に、新型コロナウイルスで衛生面の懸念が生じる環境では、AIの音声によるサポートを利用することで、人が物理的にボタンを押すことなく音声のやりとりで用事が完結する利点もある。
 また、VR(バーチャルリアリティー)の技術を人材のトレーニングに導入することで、実際に人と人が接することを回避しながら目的を達成することも可能な事例も紹介された。結論として「コロナの影響でIT活用の需要が急激に高まっており、クラウド活用も進み、サーバーレスな技術を導入することで開発コストやメンテナンスのコストを下げることができます。また、ビジネスの分野でもAIの活用が進んでいます。ビジネス変革が求められる現在のような状況下では、まずAIを使ってみることが重要だと考えます」と締めくくった。

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