2016/4/30
去る4月30日(土)、JBAダウンタウン地域部会が主催する「マンザナール収容所跡慰霊祭ツアー」に参加しました。
かつて第二次世界大戦時に、日本人を祖先に持つ西海岸のアメリカ居住者が、その国籍にかかわらず、住んでいた場所から強制的に立ち退きを命ぜられ、その多くが過酷な環境下にあった強制収容所に入れられました。マンザナール収容所とは、全米に10あったその強制収容所のうちの1つであり、私たちが普段暮らしている南カリフォルニアの人たちの多くが収容されていた場所です。
早朝7時集合、バスに乗り込み、DVDで日系アメリカ人の歴史を学びます。バスの中は50人ほどでほぼ満席、日系アメリカ人、その歴史に対する関心の高さに驚きました。
当日の天候は曇り空、片道約5時間かけて到着したその場所は、雪をかぶったシエラネバダ山脈から吹き降ろす風がきつく、立っているだけでも体温が奪われていくその過酷さが印象的でした。慰霊祭を見学した後、収容所跡や復元されたバラックを見て回ります。その中で、当時の生活を想像しながら、強制収容が国という大きな単位で起こった事実である、ということについて考えざるを得ませんでした。
個人的には、1988年、レーガン大統領が、この強制収容という行為をアメリカが犯した「間違い」であったと認めた、ということ、またそのために尽力した多くの日系人の努力に感銘を受けました。
このイベントを通じて感じること、考えることは人それぞれでしょう。ただ、アメリカに住む日本人として、このような歴史を知るだけではなく、肌に触れたことは、間違いなく、未来を考える上で貴重な経験になりました。このような機会を提供してくださったJBAスタッフの皆様に感謝いたします。
文:Kintetsu Enterprises Co. of America 前野良太さん