JBA 南カリフォルニア日系企業協会 - Japan Business Association of Southern California

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中村 大介さん

Seven Corners Insurance Solutions Inc.
President
中村大介さん

1969年東京生まれ。中学2年から高校までカナダ・バンクーバー滞在。学習院大学卒業後、千代田火災海上保険(現あいおい損害保険)入社。同社勤務中の2001年にニューヨークで海外研修。04年に渡米し日系保険ブローカー勤務を経て、08年に独立し現職。

成長する日系企業の 新たなリスクもマネージメント

リスクマネージメントの一つとしての保険

帰国子女という経歴からすると海外志向が強いように見えるかもしれませんが、実はそれほど強くあったわけではないのです。中学校から高校までカナダのバンクーバーにいたのも父親の転勤が理由ですし、大学を卒業してからも普通に日本国内で保険会社に就職して12年ほど勤めました。海外、国内などにかかわらず、そこでベストを尽くすことが一番で、場所は二の次だと考えていたのです。

ところが99年に結婚した妻が帰国子女だったこともあって、彼女に触発されるようにして社内の海外研修に応募するようになり、2001年にニューヨークでリスクマネージメントを学ぶ機会を得たのです。研修後、いったん日本に帰国し、04年に勤務先を辞めて渡米。海外研修を経て「海外で働いてみたい」と思ったのに加えて、それには、もう一つ大きな理由がありました。

ご存知の通り、日本では保険会社の営業は、お客様にその商品が合う合わないよりも、すでに会社にある規定の商品を販売するのが主要な仕事です。ところがアメリカに来て、保険を購入するのは、お客様にとってはリスクマネージメントの手法の一環だと学んだのです。 例えば、ある物が壊れた時にお金があれば買い替えられますし、直すこともできます。ところがそれが高額な物になればより多くのお金がかかり、場合によっては払い切れないこともあります。そのリスクを転嫁するのが「保険」なのです。つまり保険は、物の管理方法を変えるなど、そのほか多様な方法が考えられるリスクマネージメントの一つに過ぎないのです。
今から考えれば、それは当たり前のことなのですが、 それを学んで目から鱗が落ちたような気がしました。1年弱そこで学んだ後、日本に帰国。ところがリスクマネージメントの考え方とは異なる日本の保険会社の営業方法に疑問が抑え切れなくなり、渡米を決意したのです。

成長し続ける顧客と共に成長していく

渡米後は、4年半ほどロサンゼルスの日系保険ブローカーに勤務した後、クライアントである日系企業の変化によりすばやく対応したいという思いから、2008年に独立しSeven Corners Insurance Solutions Inc.を設立しました。1980年代にアメリカに進出した日系企業の多くは、今、独立採算制の現地法人となり、新しい局面を迎えています。現地の企業として生き残りを賭けて新しい業界に進出し、これまでとは異なるオペレーションや物を入れる会社もあります。つまり、そこに以前にはなかったリスクが次々と生まれて来ているのです。その中には100年に1度しか起きないような災害のリスクなどさまざまなリスクがあります。そうすると、その全てのリスクを保険に転嫁すればいいわけではありません。

私たち保険ブローカーの仕事は、単純に保険会社から見積もりをとって値段を比較するばかりではなくて、そこから一歩踏み込んでリスクマネージメントという観点から、きちんとデューデリジェンスし、起こりうるリスクを避けるようアドバイスをしていくことだと考えています。未知の領域へと成長を続けるお客様のリスクを予期するのは簡単なことではありませんけれど、日々勉強を続け、成長を続けるお客様と一緒に、私たちも成長していけるのがこの仕事の面白いところですよね。

=Company Info=

Seven Corners Insurance Solutions Inc.◎2008年設立の保険ブローカー。企業賠償保険などの企業のリスクマネージメント、また従業員福利厚生プランなどのベネフィット・ソリューションを手掛けている。

中村大介さん

「家族が多いとアメリカは住みやすいです」と中村さん。4人のお子さんと奥様と一緒に。

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