JBA 南カリフォルニア日系企業協会 - Japan Business Association of Southern California

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吉越 正さん

FedEx Services
Worldwide Account Manager
吉越 正さん

1963年神奈川県生まれ。神奈川大学卒業後、通信・計測機器メーカーに就職。92年に渡米。95年、ケンタッキー州のMurray State UniversityにてMBAを取得。96年、FedEx入社。南加の日系企業向けにロジスティクス支援などを手がけた後、2015年より現職。

集荷から配達まで 「ドアtoドア」を自社一貫輸送

「日本に帰れない」
もがき続けた学生時代

日本で働いていた当時、業務や戦略を論理的に筋を立てて話し、導くことのできない自分に悩んでいました。そこで、30歳を前にして、体系的なビジネスマネジメントと英語習得を目的にアイダホ州へ。日本人が少ない場所で思い切り勉強したかったのです。その後州内の大学に編入、ケンタッキー州でMBAを取得するなど学業に専念しました。今振り返れば、自信の源になった3年間でしたが、当時はガムシャラ。「成果を出さないと日本に帰れない」という自分へのプレッシャーで押しつぶされそうでした。

当初は帰国予定でしたが、そのうち「アメリカで暮らしたい」と考えが変わり、就職活動をするもうまくいかない。仕方なく、アイダホ州の母校へ戻り、学生のアドバイザーとしてアルバイトをしていました。ある日、語学学校の秘書の方が『日本経済新聞』の英語版に載っていた求人情報の切り抜きをくれました。FedExが日英バイリンガルの営業マンを探していたのです。アメリカの企業で自分の力を試したいと思っていたし、"Seize the Opportunity"が私の座右の銘。好機を逸したくなかったですね。履歴書を送る時、初めてFedExを利用しました。

目に見えにくいサービスだからこそ
顧客を、人を大切に

入社当初は、アジアングローバルという部署で主に南カリフォルニアの日系企業のお客様に対する輸出入をお手伝いしました。手紙から工場用の緊急資材まで何でも取り扱いましたね。現在は、日本と韓国の大手企業の北米統括営業担当部長を務めています。お客様のロジスティクスモデル・プロジェクトに関する提案、構築、運用が主な業務です。お客様の商流や情報の流れは日々変わりますが、全てのお客様へ荷物を1分1秒でも早く届けたいと思っています。FedExなら、集荷から配達までの「ドアtoドア」を自社で一貫輸送できますし、このスピードと圧倒的な情報量が自慢です。

社内に「People, Service, Profit」という言葉があります。これは、自社の社員を大切に扱うことでそれがお客様へのサービス向上につながる。それが結果として利益になる、という社員の共通意識です。物流という見えにくいサービスを提供しているからこそ、お客様、そして人を大切にする会社なのです。これはFedExで働く誇りですね。

今はロサンゼルスでの生活を謳歌していますが、この街の印象も随分良くなりました。初めて来た時は、高層ビル群に囲まれてちょっとした嫉妬と嫌悪感があったのです。一方、日系スーパーがそこら中にあり、「ここまで日本が身近にあるのか」と感動したものです。アイダホ州にいた頃は、日本食を求めて片道5、6時間車を走らせていましたから。ある日、日本人の学生がカツカレーを食べながら『週刊少年ジャンプ』を読んでいるのを見て、頭をはたきたくなりましたよ(笑)。「君は今の環境のありがたみを分かっているのか」って。以前は、「ロサンゼルスなんて」と思っていましたが、住めば都ですね。

最近は蕎麦打ちにハマっています。仕事が大変な時でも、集中して作れば気分転換になるんです。妻が喜んでくれるのもうれしいですね。職探しで苦しかった時から側で支えてくれる妻の存在はとても大きいです。アメリカに来て良かったと思うことは、やはり妻に出会えたこと。おかげで人生がグンと変わりましたから。つまらないことでけんかばかりしていますけど(笑)。

5、6年前に始めた趣味のロードバイク。愛妻とチャリティーライドを走ることも。

5、6年前に始めた趣味のロードバイク。愛妻とチャリティーライドを走ることも。

=Company Info=

FedEx Services◎FedEx Corporationの分社化に伴い、2000年に設立。FedExの窓口として、セールス、マーケティング、広報、IT、カスタマーサポート業務を行う。米国内に約1万2500人の社員がいる。

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