2023年 6月号  Issue No.416

 

 

商工部会 「2023 FDI Report」(海外直接投資報告書)発表

去る4月27日(木)に開催された「Select LA Investment Summit 2023」で、南カリフォルニアにおける海外直接投資報告書「FDI(Foreign Direct Investment) Report」の2023年度版が発表された。日本は直接投資において、今年も雇用者数、企業社数、総賃金いずれも1位となった。

カリフォルニアに投資する理由 広範な産業、多様性に満ちた環境

 

JBAの協力団体、LAEDC(Los Angeles County Economic Development Corporation=ロサンゼルス郡経済開発公社)の傘下機構、WTCLA(The World Trade Center Los Angeles)は、4月27日(木)に、Hilton Pasadenaで「Select LA Investment Summit 2023」を開催した。同イベントは、南カリフォルニアにおける貿易の動向、ロサンゼルス郡での直接投資や市場の傾向について紹介するもので、毎回、国内外から多くのビジネスリーダーが参加している。JBAからも山本会長、商工部会の和田副部会長、酒井副部会長、安江専務理事らが出席。在ロサンゼルス日本国総領事館の協力により、JBAとしては初めて同イベントにブースの出展もした。

LAEDCのCEO/WTCLAのプレジデント、スティーブン・チャン氏を中央に、左から安江専務理事、酒井商工部会副部会長、山本会長、JBAブース設置に尽力いただいた西上領事。

LAEDCのCEO/WTCLAのプレジデント、スティーブン・チャン氏を中央に、左から安江専務理事、酒井商工部会副部会長、山本会長、JBAブース設置に尽力いただいた西上領事。

当日は、ジョージ・チェン ジョージ・チェン トーランス市長(中央)トーランス市長(中央)の姿も。

当日は、ジョージ・チェン トーランス市長(中央)の姿も。

「キーノート&ランチセッション」のスピーチでは、Port of Long Beachのノエル・ハセギャバCOOが登壇し、「コロナ禍中に発生したサプライチェーンの問題が現在、正常化されつつあります。そして今、港ではトラックの排気量を劇的に軽減するための『クリーン・トラック』のプロジェクトに取り組んでいます」と、南カリフォルニア経済圏の窓口の役割を担う港の最新事情を紹介した。

続いて、GO-Biz(カリフォルニア州経済促進知事室)のエミリー・デサイ副所長が、「カリフォルニア州は、IT、製造業、健康関連、輸送、さらにはエアロスペースと実に広範な産業が発展し、学者、リサーチャー、エンジニア、起業家といった才能が次々に開花する土地です。移民の起業家も活躍しています。夢を叶えたい人には最適な土地です。皆さんがここで活動してくれていることに感謝します」と同州で事業に取り組んでいる人々にメッセージを送った。

GO-Bizのエミリー・デサイ副所長

「カリフォルニアは夢を叶えたい人には最適な土地」と語るGO-Bizのエミリー・デサイ副所長。

さらに、ロヨラメリーマウント大学助教授のドクター・リチャード・タンが、カリフォルニア州とテキサス州について、数々のデータを用いて比較しながら「カリフォルニア州は事業運営のコストが高額である一方、生産性が飛躍的に高く、コストをかけても投資する意味があります。テキサス州のコストはたしかに低いですが、産業の多様性においては鉱業が高い割合を占めており、多様性があるとは全く言えません」と、カリフォルニア州の優位性を結論付けた。

ロヨラメリーマウント大学のタン助教授

投資先としてのカリフォルニア州の優位性を強調した、ロヨラメリーマウント大学のタン助教授。

最後に、南カリフォルニア地域での直接投資に貢献した企業に提供される「Foreign Direct Investment Award」が、イギリスから進出し、ロサンゼルスのアーツディストリクトに飲食店とオートバイ文化の発信拠点を開設したBike Shed Moto Co. USAに授与された。

「投資国1位は日本」を多くの人に知ってもらうには

 

「SelectLA Investment Summit 2023」で発表された「2023 FDI Report」の結果(日本は今年も、直接投資において雇用者数、企業社数、総賃金いずれも1位)を踏まえて、酒井商工部会副部会長が、LAEDCのCEOでWTCLAのプレジデントのスティーブン・チャン氏に対面取材を行った。一問一答の概要は以下の通り(以下、敬称略)。

南カリフォルニアにおける海外直接投資

酒井:LAEDCについて説明してください。

チャン:LAEDCは42年前に設立された非営利団体で、成長を続ける地域経済を創造し、構築することをミッションとして掲げています。ロサンゼルスの公的機関、民間企業、学術界、労働関係といったあらゆる分野の協力者と共に、当地の産業を成長させる取り組みを推進しています。そして、産業が成長することで、ロサンゼルス市民にとって労働の機会、起業の機会が拡大します。つまり、私たちの仕事は健全な経済を成長させることなのです。

酒井:JBAとLAEDCの関係について教えてください。

チャン:LAEDCとJBAは過去20年にわたって協働しています。この関係性はLAEDCにとって非常に重要であり、さらなる20年、そして100年と継続していくことを願っています。私自身はロサンゼルス市長のオフィスで働いていた時から、JBAが当地に進出している日本企業を代表して活動していることに注目していました。

酒井:それでは、外国の企業がロサンゼルス、そしてカリフォルニア州に投資する意義について教えてください。

チャン:簡単に言えば、今日のプレゼンテーションにもあったように、ロサンゼルスとカリフォルニア州は、ビジネスにかかるコストは非常に高騰していますが、同時に生産的な地域です。ここには多様な産業があります。よってリスク管理の面では、ロサンゼルスのように多様性に富む地域に投資することは、より安全だと言えるのです。また、多様な産業を擁するだけでなく、人材面においても多様です。その点で、国際的な企業においては、ロサンゼルス内で活動することで多様な市場にアクセスできるというメリットがあります。さらに人口です。ロサンゼルス都市圏の人口は2000万人と非常に大規模であり、この地でビジネスを展開することで一気に2000万人の消費者を相手にできるのです。最後にアクセスの良さです。当地にはロサンゼルス港とロングビーチ港、さらにはアメリカで3番目にフライト数が多いロサンゼルス空港があり、海外だけでなくアメリカ国内へのアクセスも抜群です。

酒井:今年も日本は南カリフォルニアへの投資国として1位になりました。しかし、この事実をより広く周知させるために、JBAや日本企業は何をすべきでしょうか?

チャン:ロサンゼルスの市場構成は複雑である分、自らそれぞれの市場に向けて積極的に知らせる必要があります。多くの日本企業は謙虚であり、自らの実績を語ろうとしません。だからこそ、日本企業とWTCLA、LAEDCといった他の組織との協働が有用だと思います。そして、ソーシャルメディアやブログの活用以外にイベントの開催も重要です。「Select LA Investment Summit」もまた、そのようなイベントの一つです。この機会を活用して、日本こそが南カリフォルニアへの投資国ナンバーワンだと発表することは実に大きな声明となり、多くの人々の耳に届くのです。

酒井:今後ますますJBAとLAEDCとの絆を強くするために、LAEDCのCEOとしてJBAに向けて具体的な提案やリクエストがあれば聞かせてください。

チャン:私からのリクエストは、JBAのメンバーにLAEDCのボードメンバーになってほしいということです。LAEDCの歴史の中で初めて高いレベルのポジションに就いたアジア系アメリカ人である私の仕事は、さまざまな背景を持つ人がボードメンバーの会合の場にアクセスできるようにすることだと感じています。ですから、私は全てのJBAのメンバーを歓迎する用意ができています。ぜひ、JBAのメンバーの皆さんも、LAEDCへの真のエンゲージメントの姿勢を示していただければうれしいです。

初めて同イベントに出展したJBAブースの模様。
初めて同イベントに出展したJBAブースの模様。
初めて同イベントに出展したJBAブースの模様。

初めて同イベントに出展したJBAブースの模様。Sumitomo Electric U.S.A., Inc.、 MinebeaMitsumi、Lingo Miiの3社がビジネスを紹介。

 

Takenaka Partners Investment Banking & Consulting

 

 

2023年度 JBA部会紹介

商工部会

商工部会

商工部会は、JBAの対外的な顔の役割を担う部会です。JBA会員企業のビジネス環境の整備・改善を最終的な目標とし、関係諸団体との連携などを通じたJBAならびに会員企業のプレゼンスの維持・拡大や、会員企業のビジネス創出サポートを目指して、さまざまな活動を行っています。

【主な活動内容】

  1. 在ロサンゼルス日本国総領事館、ジャパン・ハウス ロサンゼルス、ジェトロ・ロサンゼルス事務所など関係団体との密接な連携を通じたさまざまなイニシアティブ、イベントへの取り組み
  2. カリフォルニア州政府をはじめとする地元政府・自治体、関連する経済団体などとの関係強化や情報発信等のコラボレーション
  3. 日系コミュニティー、関連団体との連携

2022年度は、COVID状況が改善に向かう中でin person型のイベント・交流機会を増やす・復活させることを意識しつつ、JBA62周年レセプションの企画・運営、カリフォルニア州政府および関係団体への年次訪問(@サクラメント)、WTCLAやLAEDCなどの地元経済団体との交流や、次世代日米交流を担う若手の育成を目的とした「Next Generation Forum」立ち上げなどさまざまな活動を行いました。また、これらの活動は在ロサンゼルス日本国総領事館、ジャパン・ハウス ロサンゼルス、ジェトロ・ロサンゼルス事務所などの関係団体と緊密に連携、またご支援を頂きつつ進めました。

商工部会は、さまざまな外部関係者と関わる活動を担うため、JBAの歴史や地域におけるプレゼンスの大きさ、期待感などを最も感じやすい部会の一つではないかと思いますし、活動を通じて自然に、こうした諸団体の主要関係者との関係構築を進めることができます。2023年度もより多くの皆さまと積極的に活動してまいりたく、ご興味を持たれた方はぜひともお気軽にご参加をお願い致します。

企画マーケティング部会

企画マーケティング部会

会員企業およびその社員の方々に「JBA会員になって良かった!」と思っていただけるような、仕事や会員交流に役立つ企画やイベントを実行していく部会です。現在、主に次のような活動をしています。【ビジネスセミナー】ビジネスに役立つセミナー開催、【広報WEB活動】会報『JBA News』やJBAウェブサイトなどの広報ツールを運営・改善、【会員交流創出】異業種交流会など会員同士の交流の場を提供、【ソフトボール大会】50年以上の伝統を誇る会員企業対抗ソフトボール大会開催、【LAマラソン支援】毎年、LAマラソンでランナーを支援。

また【賀詞交歓会】は、年始に毎年約500名もの会員が集まるJBA最大のイベントです。昨年度は3年ぶりのリアル開催となり大いに盛り上がりました。他にも数々の新しいイベントを企画していきますので、皆さま、ぜひご参加ください。

教育文化部会

教育文化部会
教育文化部会

教育文化部会では、教育・文化に関わる支援活動を通し、「地域コミュニティーへの社会貢献」、「子女の教育に関する支援」および「“日本”の理解者の拡大」を目指しています。当部会は、地元の学校、教育者、生徒とのつながりが大変深く、直接コミュニティーに教育支援をしているため、現地の教育者と共に日本語、日本文化の浸透をミッションとした地域活動ができる部会です。

教育支援の主な活動としては、現地校日本語・日本文化教育プログラム支援(JEG)、米国人教育者日本派遣プログラム(USEJ)、バイリンガルセミナーをはじめとする子女のための教育セミナーの開催を行っています。

日本文化支援に関しては、伝統芸能や太鼓の寄付、日本庭園、茶道デモンストレーションなどを通し、コミュニティーへ日本文化を体験する支援活動も行っています。教育者の日本派遣プログラムはコロナ禍によってここ数年間は派遣を見送っていましたが、2023年度は派遣を再開する予定です。

当部会は、その支援財源確保のために、The JBA Foundationの運営も兼務しており、ゴルフ大会を含めたチャリティーイベントの企画・運営も行っています。 教育、地域貢献にご興味のある方、教育文化部会チームの一員としてのご参加をお待ちしています。

あさひ学園部会

あさひ学園部会

あさひ学園は、JBAが設立の母体となり、日本の学習指導要領に沿って日本語での学習や生活様式を学ぶことができる世界最大規模の日本語補習校です。日本に帰国予定または将来日本で生活する可能性のある子どもを中心に、幼稚部から高等部まで約1100名近い生徒が在籍しています。昨今は米国生まれや永住者の生徒の数も増えてきました。

当学園では、国際社会に貢献できる子どもを育成することを目的としています。それを実現するための教育環境の整備や安定した学校経営のサポートを行うのが、あさひ学園部会の使命です。

あさひ学園は、2019年に「創立50周年」という大きな節目を迎えました。次の50年を見据えて、時代の流れに即した発展的な学園運営と生徒が安心して学べるための環境を整備することが、あさひ学園部会と理事会が目指すところです。この歴史あるあさひ学園のさらなる発展のために、皆さまのお力をお貸しください!

ダウンタウン地域部会

ダウンタウン地域部会

ダウンタウンを中心に、インペリアルハイウェイ以北、I-605フリーウェイ以西に所在する会員企業の皆さまが部会メンバーとなり、日系コミュニティーと連携するイベント(地域貢献)、JBA会員企業の皆さまとそのご家族に楽しんでいただけるイベント(会員サービス)を企画・開催しております。

地域貢献活動としては、「マンザナー収容所跡巡礼バスツアー」、東日本大震災後から続く「ハイキング・ごみ拾いボランティア」、リトルトーキョー・二世ウィークイベント(盆踊り)への参加などがあり、日系人コミュニティーとの関係構築を重視した活動を展開しています。一方、会員サービスとしては、ドジャース大リーグ観戦、Genesis Invitational(PGA Tour)観戦、ワイナリーツアーなど、年間を通じて「ロサンゼルスをもっと知る。もっと好きになる」企画を実施しております。

ダウンタウン地域部会では、メンバーを積極的に募集中です。部会メンバー同士の交流はもちろん、イベントの企画を通じて、ロサンゼルスの新しい一面に触れていきましょう!

サウスベイ地域部会

サウスベイ地域部会
サウスベイ地域部会

サウスベイ地域部会は、JBA企業数と会員の居住者数の多い地域として、企業とそのご家族に楽しんでいただける行事(会員サービス)や、ビジネスとの密接な関係づくり(地域貢献)を行います。

通常年度の主な行事としては、ご家族向けの「ハロウィン・ピクニック」や「カタリナ島日帰りツアー」、社会見学としてロサンゼルス港見学ツアー、さらにトーランス商工会議所との交流会、ご家族向けウォークラリーイベント、ボタニックガーデンやビーチクリーンアップへのボランティア活動など、各種イベントがございます。

地域社会との接点だけでなく、部会員同士の交流も盛んに行われており、部会員の方々はボランティア活動を通じて楽しく活動しています。また、サウスベイ地域部会では新しいメンバーを随時積極的に募集しています。JBAの活動にこれまで参加されていなかった方々も、ぜひご一緒に活動を始めてみませんか?

オレンジカウンティ地域部会

オレンジカウンティ地域部会
オレンジカウンティ地域部会

オレンジカウンティ地域部会は、オレンジ・カウンティーを中心にI-605 フリーウェイから東、サンディエゴまでの地域に所在する会員企業の皆さまを対象に活動をしております。JBAのミッションを支える地域社会との関係強化、教育文化支援、会員サービスの3つの活動方針に沿って、会員の皆さまと地域社会に貢献してまいります。

昨年度は、部会員の皆さま、運動会委員の皆さま、そして会員企業の皆さまの絶大なご支援のもと、3年ぶりに「OC大運動会」を再開することができました。また、新たな取り組みのハイキング、従来から好評を頂いておりますエンジェルス観戦、OC日系農園でのいちご狩り、パンプキン狩り、OCパークスボランティア、アーバイン市主催地域イベント参加など、地域社会に密着したインパーソンのイベントを多数開催することができました。今年度も、一大行事である「OC大運動会」をはじめ、会員の皆さまにより喜んでいただけるイベントの企画開催、日系コミュニティーを中心とした地域社会への貢献活動を引き続き行っていきたいと考えております。

オレンジカウンティ地域部会ではメンバーを随時募集しています。部会を通じての交流は、アメリカでの生活をより豊かで有意義なものにしてくれると確信しています。ぜひ一緒に活動致しましょう!

スターツ・パシフィック 海外への進出企業を一括サポート

 

アメリカで活躍するJBA会員企業インタビュー

Onward USA LLC

オンワード樫山の米国法人として、アイビールックの代名詞、J.Pressの販売を米国で手掛けるOnward USA LLCの村上さんに、コロナ禍を乗り越えた戦略などを伺いました。

村上潤さん President & CEO

お話を伺ったのは村上潤さん President & CEO
1977年横浜市出身。2001年早稲田大学商学部を卒業後、オンワード樫山に入社し、マーチャンダイザーとしてレディースウェアの商品企画に携わる。08年より香港に駐在、10年にシンガポールの現地法人を立ち上げ、7年間社長を務めた後、17年3月に現職に就く。
https://jpressonline.com

貴社の事業内容について教えてください。

弊社は1986年にアメリカのアパレルブランド、J.Pressを買収し、以来、同ブランドの事業運営に携わっています。販売チャンネルは、実店舗がニューヨークに2店舗、ワシントンDCに1店舗、コネチカット州ニューヘイブンに1店舗の全部で4店舗あり、さらに自社直営のオンラインサイトがあります。

 

J.Pressは、今も店舗を置くニューヘイブンで1902年に創業した伝統あるメンズウェアのファッションブランドで、「アイビーブランド」とも呼ばれます。もともとアイビーリーグのイェール大学のキャンパスの近くに店を開け、同大学の学生に愛用されたのが由来で、一時はプリンストン大学、ハーバード大学のキャンパス近くにも店舗がありました。現在も店舗を運営しているニューヨークとワシントンDCは、アイビーリーガーの方々が大学を出た後に活躍しているエリアです。

 

スタイルとしては、ボタンダウンシャツにブレザーといったもので、若い方から年配の方まで幅広い年齢層の顧客にご愛顧をいただいています。また、「メイド・イン・USA」にこだわって生産している点も特徴です。

 

コロナ禍で貴社の事業にはどのような影響が生まれましたか。

J.Pressというブランドは、コロナ禍によって大きな影響を受けました。人々が外出しなくなったためにスーツやフォーマルウェアの需要が減退したからです。実店舗は一時的に閉鎖し(現在は再開)、しばらくはオンラインでの販売に注力しました。

 

そこで、本来の売れ筋であるスーツやジャケットの需要が減った分、カジュアルなアイテムを増やすことで乗り切りました。コロナ禍の間にリモートワークが増え、人々のライフスタイルが変化したことへの対応です。具体的にはシャツ、カジュアルパンツ、セーター、ポロシャツのラインナップを充実させ、今は順調に売上が回復しています。コロナ禍前と比較すると、商品全体の構造がよりカジュアルに変わりました。

 

社員の働き方に関しては、実店舗の従業員はもちろん出社していますが、オフィス勤務の従業員は週に3日から4日のハイブリッド体制に移行しました。また、販売方法も、今後はよりEコマースに力を入れていく意向です。西海岸には実店舗はないのですが、実はオンライン販売の2023年第1四半期の州別の売上では、カリフォルニア州がトップでした。ここのところ、同州での売上が伸びているのですが、商品構成がよりカジュアルになったことが、その要因ではないかと分析しています。

Onward USA LLCが展開するアイビーブランド、J. Press

Onward USA LLCが展開するアイビーブランド、J.Press。

仕事をする上で個人として大切にしている考え方とは?

大事にしていることはクリエイティビティーです。アメリカ市場の競争は非常に厳しいので、周りと同じことをやっていては生き残れません。そこで、他がしていないことを考え、先を行くために、常に新鮮なアイデアを巡らせるようにしています。特に重要なのは、情報収集です。情報をインプットし、自身でも勉強を重ね、まず自分の頭の中でブレインストーミングを行います。さらに、自分だけで完結するのではなく、ネットワークを広げ、より多くの方々とコミュニケーションを図ることにも努めています。

 

南カリフォルニアの印象を教えてください。

拠点としているニューヨークからロサンゼルスに行くと、そのゆとりある広々とした空間にいつも居心地の良さを感じます。ニューヨークとは人口密度が違いますよね。ロサンゼルスでは、街を歩いて、ショップやカフェ、レストランの店の造りを眺めるだけで楽しいし、ビジネスの参考になります。特に好きなエリアはサンタモニカやビバリーヒルズ、それからニューヨークにはないビーチです。出張でロサンゼルスに行く際にはその辺りで時間を過ごすことが多いですね。

 

JBAに期待することは?

やはり、JBAさんには人と人をつないでいただきたいです。私が東海岸にいることで、頻繁にJBAの対面式のイベントに参加することは難しいのですが、実は今年の賀詞交歓会は参加する気満々で非常に楽しみにしていたところ、結果的に参加することができなくて今も残念に思っています。引き続きオンラインでもイベントやセミナーを開催していただき、情報交換やネットワーキングを目的に、遠隔からでも参加させていただきたいと思っています。

yasue@jba.org

 

各部会からのお知らせ

 

ダウンタウン地域部会

「マンザナー収容所跡巡礼バスツアー」に参加しての感想文

文:Sompo Japan / Sompo International・河津貴子さん

去る4月29日(土)に、「マンザナー収容所跡巡礼バスツアー」に参加し、総勢41名でマンザナー国定史跡に行ってきました。シエラネバダ山脈の雄大な自然の中に、そして、それ以外は何もない場所に、マンザナー収容所跡はありました。

日本では、子どものころから太平洋戦争について多くを学ぶため、そのことについて、またその後の日米関係について、考えざるを得ない環境でした。同胞の日系アメリカ人の苦難についても知ってはいましたが、これまで深く考えたことはありませんでした。

今回、なんとなく参加を決めたバスツアーでしたが、先立って開催されたリトルトーキョーの全米日系人博物館のJBA会員限定ガイドツアーに参加したことで、日系アメリカ人の方々の歴史に触れ、特にリドレス運動とその成果について知ることができました。その粘り強い政治活動に日本人気質を感じ、同胞として大変誇りに感じました。同時に、やはり日系の方々は完全なアメリカ人であり、だからこそあのような強制収容がなされたことへの理不尽を、その後きちんと正さなければならなかったのだと理解しました。
長い時間、バスに揺られながら、そんなことを考えた一日でした。

「マンザナー収容所跡巡礼バスツアー」に参加した皆さん。

「マンザナー収容所跡巡礼バスツアー」に参加した皆さん。

あさひ学園だより

入学の祝い太鼓と外部講師講演会

文:あさひ学園事務局

4月15日(土)に行われた入園・入学式の日、サンゲーブル校にてお祝いとして太鼓パフォーマンスをしていただきました。演奏者は、岐阜県恵那市ご出身の加藤拓三さんとご家族。心に響く和のダイナミックな太鼓演奏でした。生徒たちはもちろん、保護者の皆さんも和太鼓演奏に感動し、聞き惚れていました。特に、演者でもある加藤さんのお子様が本校就学年齢の子どもたちと同じ年頃ということもあり、バチさばきやリズムに乗る演奏は大好評でした。

太鼓演奏の様子。迫力満点の演奏でした。

太鼓演奏の様子。迫力満点の演奏でした。

加藤さんご家族は、5年間で全米1000回の和太鼓演奏をするというプロジェクトの真っ最中で、今回のサンゲーブル校での演奏は201回目となりました。児童・生徒たちは、新学期が始まっての期待や夢はさらにふくらみ、和太鼓の重厚で深遠な音色に鼓舞されたのではないでしょうか。

加藤拓三さんとご家族、生徒、その他関係者らで記念撮影。

加藤拓三さんとご家族、生徒、その他関係者らで記念撮影。

また、5月6日(土)には、サンタモニカ校高等部で外部講師講演会が行われました。講師は、日本で日本語教師として活躍されている斎藤美幸先生をお迎えしました。オンラインで、日本と学校をつなげ、時空を超え、「紙芝居ワークショップ」と題して紙芝居と絵本の読み聞かせの違いをはじめ、紙芝居の本質と演じ方のご指導をいただきました。

紙芝居を読み聞かせる斎藤先生。

紙芝居を読み聞かせる斎藤先生。

高校生のこの学びは、小学部低学年向けの紙芝居実践へとつながります。高校生たちは、紙芝居という日本独自の伝統文化を理解し実践することで、さまざまな場面での「共感の感性」を身に付けていきます。

紙芝居の読み聞かせに挑戦している生徒たち。

紙芝居の読み聞かせに挑戦している生徒たち。

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新入会企業紹介

日系企業としてのつながりの構築や、業種にかかわらず情報交換をさせて頂きたいと思い、参加させて頂きました。

 

柿沼達也さん

Brilliant of America, Inc.

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住所:18529 S. Western Ave., Gardena, CA 90248

TEL:424-375-8375

責任者:柿沼達也(代表取締役)

従業員数:1名

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株式会社ブリリアントの子会社として、2021年11月設立されたBrilliantは、米国において「真摯に、最善策を」というビジョンのもと、日本と同様に総合不動産企業として、不動産投資、不動産仲介、リモデル事業を展開している。住環境におけるさまざまな要望に対し、最善策を提案できるよう取り組んでおり、今後も不動産分野において、さまざまなサービスを展開できるように尽力していく意向だ。

yasue@jba.org

在米の日本人駐在員の皆様が、私と同様に、日本英語、アメリカ英語との発音に起因するリスニング、スピーキングの問題で悩まれていることを知り、何か助けになることはないかと思い入会しました。

 

上田響さん

Lingo Mii Inc.

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住所:400 Continental Blvd., 6th Fl, El Segundo, CA 90245

TEL:310-227-0102

Web:https://lingomii.com/

責任者:上田響(CEO)

従業員数:6名

他の営業拠点:ニューヨーク

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Lingo Miiは、音をAIで可視化して英会話を学習できる「Lingo Mii」というプラットフォームを開発している。同社は4年前、以前のビジネスを世界的に広げようとのビジョンを掲げ、アメリカに進出したが、英語の壁で頓挫。その経験が現在のプロジェクトをローンチする契機となった。現在、Pre-Seedで30万ドルの出資を受け、ベネッセグループ、日本政府、アメリカ大学機関とアラインアスを組みながら学習環境の整備を図っており、100万ドルのSeedを2023年に行った上で、ロサンゼルスから世界各国にサービスを展開していく予定。

yasue@jba.org

日本本社のみならず、日系企業の米国現地でのニーズやお困りごとを理解するとともに、南カリフォルニアの地域経済へ貢献するために入会しました。

 

藤本佳則さん

Yamada Consulting Group USA Inc.

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住所:801 S. Figueroa St., Suite 620, Los Angeles, CA 90017

TEL:213-593-4024

Web:https://www.yamadaconsulting.com/

責任者:藤本佳則(Executive Director)

従業員数:4名

他の営業拠点:日本、中国、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム(ハノイ・ホーチミン)、インドネシア、マレーシア、インド

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山田コンサルティンググループ株式会社は、1989年に設立された、現在では日本で最大規模の独立系コンサルティングファーム。アメリカにおいては、主に日系企業の米国進出、クロスボーダーM&A、米国内でのコンサル(撤退等)を行っている。

 

6月、7月のJBAイベントカレンダー

6/3(土)

トーランスBreweryめぐり

サウスベイ地域部会

6/11(日)

第33回OC大運動会

オレンジカウンティ地域部会

6/30(金)

大リーグ観戦 エンゼルスvs ダイアモンドバックス戦応援

オレンジカウンティ地域部会

7/4(火)

メジャーリーグサッカー観戦(LAFC vs. Galaxy)

ダウンタウン地域部会

7/8(土)

ドジャース観戦

ダウンタウン地域部会

7/12, 19(水)

LA港ツアー

サウスベイ地域部会

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