かつてトルネード投法で全米を賑わした野茂英雄や、現ヤンキースのエース黒田博樹も在籍したLAドジャース。名監督トミー・ラソーダが引退、オーナーも交代しましたが、今年は200億円の大補強を行いスーパースター軍団として生まれまわりました。当然ながらシーズン前の予想では、ナショナルリーグ西地区の優勝候補筆頭。
しかしシーズンが始まるや、主砲マット・ケンプの怪我による戦列離脱、鳴り物入りで入団した先発ザック・グリンキーの乱闘骨折、同じく先発の一角ジョシュ・ベケットの大不振等で、気が付いてみれば西地区最下位。名門復活に期待する地元ファンもやきもきしたことと思います。
しかしその後は、オールスター投手クレイトン・カーショウが登板20試合で防御率一点台をキープ、不死身のグリンキーが鎖骨骨折からわずか一ヶ月で復帰し勝ち星を積み上げ、韓国からポスティング入団の柳賢振(リュ・ヒョンジン)が無四球完封をする等、いつのまにか地区二位に浮上。極めつけは元キューバ代表の怪物ヤシエル・プイグ。6月にデビューするや、一ヶ月で何と!44安打(打率4割3分6厘は新人月間としてはジョー・ディマジオに次ぐ歴代2位)、月間リーグMVPと月間リーグ新人王を獲得し、いまやドジャースの救世主となりました(まだ22歳です)。
先発はマイアミ・マーリンズから一週間前に電撃トレードで加入したリッキー・ノラスコ。しかし立ち上がりから、球威・コントロールとも今ひとつで、初回に一点を失います。その後も毎回のようにランナーを背負い、5回にはツーランホームランを浴びノックアウト(この時点でスコアは0-3)。一方ロッキーズの先発ジュリアス・チャシーンにはつけいる隙がありません。試合が最高に盛り上がったのが5回裏。不調のノラスコに代えて代打プイグ!スタジアムは興奮の坩堝と化しました(みんなプイグが好きなのです)。さすがというべきか、ファンの期待に背かずプイグがクリーンヒット。さらに後続のヒットで、一点を返します。
試合に負けてはしまいましたが、超弩級新人プイグの強肩を目の前で見られたこと(我々の席は彼のポジション・ライトの横)で大満足の一日でした。なお、ご厚意でドジャースマガジンや無料招待チケット・スポーツタオル・バブルヘッド人形等をご提供頂いたドジャース球団の佐藤様、およびご参加頂いたJBA会員の方々に改めて深謝申し上げます。