2014/4/26
4月26日(土)、JBAダウンタウン部会のイベントとして、毎年恒例のマンザナール収容所跡慰霊祭バスツアーが開催されました。気温も低くバスも強風に煽られる中、片道約4時間の日帰りツアーに、私を含む総勢51名が参加致しました。
往路のバスの中では、幹事代表である明治安田生命の高橋さんによる解説が非常に印象的でした。1880年当時、豊かさを求めてアメリカを目指した日本人が、差別を乗り越え如何にして過酷な労働環境を耐え抜いてきたか、そして戦時中には、努力の末築き上げた財産を殆ど失い、如何なる気持ちで強制収容所へ送り込まれたのか、また米軍史上最も勇敢で最強といわれた日系442部隊の逸話など、映画やドキュメンタリーを交えながら当時の様子を分かりやすく説明して頂きました。
いざ収容所跡へ到着すると、先程までイメージを沸かせていた収容所の雰囲気や、生活の過酷さを肌で直感致しました。殆ど枯れ果てた広大な荒地の向こうに立ちはだかるシエラネバダ山脈、そして小動物も存在しないような厳しい環境に圧倒され、当時約11,000名の日系人が数年にもわたり生活していたことを想像すると、言葉では表せないような虚しさと哀れみといった感情が込み上げてきました。
一方、慰霊祭への参列や、その後の復元されたバラックの見学、そして資料館に展示されている写真などを拝見して感じたことがあります。それは、当時強制収容所で過酷な生活を送っていたにもかかわらず、それでも前向きに生きていこうという先人達の強さです。資料館の写真に残されている人々の笑顔からは、「希望を捨てず生き抜いていこう」という力強い意思が伝わってくるようでした。私は、今回の慰霊祭バスツアーへの参加を通じて、同じ日本人であることの誇りを感じたと同時に、厳しい環境下でも決して諦めず、如何なる困難にも立ち向かうことの重要さを学ぶことができたと実感しています。
文と写真: Tokio Marine Management, Inc. 成瀬裕行